試験設備のメンテナンス事情
2025年3月
日空研では毎年2月~5月にかけて試験設備のメンテナンスを行っています。今年も全ての試験設備のメンテナンスが行われています。この期間は翌年度の性能試験に備えて非常に重要な期間でもあります。
メンテナンスと言っても内容は様々で、温度センサーや電力計など計測器の校正から、設備校正用エアコンによる試験設備の能力測定結果検証、設備環境の整備などを行っています。高精度の温度センサーや電力計は校正専門試験所に送り、その精度を保証してもらわないと測定の不確かさの担保が取れないため、校正期間や費用もかかります。
今年の大きなメンテナンスとしては、日本冷凍空調工業会の御支援により、大型空調機用試験設備の安定化電源発生装置周囲の冷却設備入替えを行いました。空調機の性能試験において、試験機を運転する電源には特別な発生装置を用います。その際、発生装置から多量の熱が放出されるので、発生装置の冷却のため周囲の温度上昇を抑える必要があります。
これまで使用していた周囲空気冷却用の床置タイプエアコンの老朽化と近年の異常気象の対策として、電源発生装置周囲の冷却設備を刷新しました。春の訪れからあっという間に夏は猛暑となりますが、この冷却設備があるおかげで今年は安心して試験が行えます。
